中学生の修学旅行をお手伝いしました。

本年に入って間もなく、ある中学校のPTA会長から中学生の修学旅行のプログラムの一つとして「地元特産品を活用した商人体験を東京で実施すること」の可能性について打診を頂きました。

弊社が地域振興にかなりの比重を置いて事業を推進していることから、その経験を基盤にお引き受けすることを前提として検討し、成功するための要件を抽出しました。

成功するための条件
  • ①人や組織の“縁”や“絆”を大切にし“ものがたり(ストーリー)”のある準備と運営をめざすこと
  • ②達成感を感じることができる“仕組み(仕掛け)づくり”をすること
  • ③継続性と波及力のある事業とすること

そして、弊社東京事務所を拠点として、東京品川(大崎)地区の地域振興組織や大規模イベント実行委員会の代表T様、アクティブシニア系団体全国ネットワーク組織の代表S様の全面的なご協力を得て準備に着手しました。
「打ち合わせ」「仕組みづくり」「場所の確保・調整」「道路使用許可申請手続き」「商品受け入れ」「ボランティア人員手配」「陳列什器の調達」「販促・告知資材の制作・配布・掲示」「当日の会場設営・商品陳列」など相当量の業務でしたがT様、S様の一方ならぬご協力のもと、きわめて順調に推進することができました。

実施当日、生徒たちは羽田に到着後、屋形船に乗りS様による事前研修を受け、午後1時30分頃からJR大崎駅南口正面で販売を開始しました。
販売品目は「レモン」「しいたけ」「ふりかけ」「ジャム」など販売台3台に山積みでしたが予定より約1時間も早く午後3時には完売し、生徒たちも達成感にあふれた様子でした。
パンフレットを配る生徒、通りかかるお客様に声かけをする生徒、試食品を配る生徒、商品説明をする生徒、皆が精いっぱいの声を出し、一所懸命に取り組み、素晴らしいチームワークでした。

前にも述べましたように、現在、弊社は地域振興事業に積極的に取り組んでおります。
地域振興というと「特産品を開発・生産し大量に販売すること」が全てであるかのようにとられがちですが、いきなりそのようなことは不可能です。
人や組織の“縁”や“絆”を大切にし“ものがたり(ストーリー)”のある仕組みづくりをすることが継続性と波及力がある地域振興事業づくりの原点であると確信いたします。
たとえば、S様は、今回の事業のために東京からわざわざ広島の私たちの町に足を運び、詳しく視察してくださいました。
T様は、普通では不可能と思われるJR大崎駅改札口前という舞台を準備してくださいました。
“人と人の縁や絆”、とても素晴らしいことであり、有り難いことと感謝しております。
生徒たちも、単に自分たちの町の特産品を販売したということだけではない“何か”を感じてくれたことと思います。

さて、今回の修学旅行のお手伝いを通して、弊社は、教育分野と地域振興の連携について新しい方向性を見出すことができました。
今、弊社は、地域の課題や社会の課題をビジネスの手法で解決しようとするコミュニティビジネス(CB)、ソーシャルビジネス(SB)に取り組んでおります。
地域社会は超高齢化とともに若年齢層人口の流出に歯止めがかからない状況に陥っています。教育分野と地域振興事業分野の融合によるプログラムを通じ、生徒たちが卒業後も自分が生まれ育った地域への関心を維持し、それを継続的にフォローアップすることにより、CB・SBの考え方を基本とする地域振興事業分野で起業・就業し地域に住み続けることのできる社会の構築をめざし事業を推進したいと考えます。

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